2022/04
今年2月、なごや魅力会が執筆した書籍
「好きな場所で生きていく」がプラチナ出版より発売されました。
そこには、タイトルからは窺い知ることが出来なかった深いメッセージが隠されていました。
彼らがこの本で本当に伝えたかったこととは何でしょうか?
その秘密に迫ります。
なごや魅力会のメンバーが執筆し「好きな場所で生きていく」をタイトルに掲げた本。
そう聞くと、当然「大好きな地元名古屋で生きる素晴らしさをコンコンと説いているのだろう」と想像します。そのため、私はなんとなく軽い気持ちでこの本を手に取りました。
よくある直球の「地元バンザイ!」な内容で埋め尽くされているのだろうと思ったのです。
名古屋飯や名古屋城に三英傑、これでもかと名古屋の名産特産の数々を並べ、いかに名古屋が優れているか、住みやすく便利な街かが並べ立てられた、自画自賛本を想像していたのです。
しかし、ページをめくってみると…何かが違う。
パラパラと流し読みしたところで私の疑問は「好きな場所とは…なに?」「11人のメッセージってなに?」だったのです。
実態は、「名古屋バンザイ!」そんな単純な話ではなかったのです。
これは腰を据えて読むべきと感じた私は、とにかく頭の中のもやもやをスッキリさせるべく、レジへと向かったのでした。
そもそもこの本の著者である、なごや魅力会とはどのような団体なのでしょうか。
この本を読めば、ある程度その答えを知ることができました。ざっくりと述べると次のようになります。
つまり、東海エリアで活動する方々が魅力的な人を紹介し合う定期交流会というわけですね。
こう言われると「なんだ、よくある会員制の異業種交流会じゃないの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。経営者や意識の高いビジネスマンが集う異業種交流会は、巷のいたるところで行われています。
ただ、この会の発起人であるSHINGO.T(シンゴドットティー)さんに取材をして見えてきたのは、いわゆる異業種交流会とは方向性が少々違うということでした。
どう違うかについては後述したいと思います。
そんななごや魅力会が「好きな場所で生きていく」と言うなら、この”好きな場所”とは名古屋のことだろうと、誰もが思うのではないでしょうか。
結論からいうと、地理的に名古屋のことも指しています。地元名古屋を愛し、地域への貢献、地域の活性化に繋げたいという想いが随所から伝わってきました。
では名古屋を称賛する本かというと、そうではありませんでした。
この本は、なごや魅力会のコアメンバー11人が、それぞれのビジネスと、ビジネスの枠では語り尽くせない「生き方」「生き様」について書き記した本と言えます。
あなたもまずはページをめくり、目次に目を通してみてください。
そこには全く経歴の違う11人の仕事や半生についての見出しが並べられています。
最初は、直感的に自分が気になった人のエピソードから読み始めてもいいでしょう。ページ通り順を追って読み進めてもいいでしょう。どちらにしても、最後は11人全てのエピソードが気になり、気がつけば読了しているはずです。
登場するのは、
などなど。
一見それらのエピソードは関連が無いように見えますが、読み進めていくと、ある共通のテーマが見えてきました。それは、好きな場所で生きていくことでした。まさにこの本のタイトルだったのです。
そういうことか!
私は目から鱗の思いでした。
それぞれが自分のカテゴリーを見つけ、自分の居場所を見つけ、自分が輝ける場所を見つけているのでした。それは物理的な場所にとらわれず、形而上の場所とでも言うのでしょうか。私はこれに気づいたことで、魅力的に輝く11人のメッセージが、スッと自分の中に染み込んでいくのを感じました。
もちろん彼らも、挫折や苦労があったようです。順風満帆とはいかない人生もまた、人の魅力を育てる一因となっているようです。
なごや魅力会の発起人であるSHINGO.Tさんは取材の中で次のように語ってくれました。
「魅力的な人たちも、最初から魅力的だったわけではないのですよ。」
「マイナスからのスタートだったり、特別な才能があるわけでもなく底辺にいた人たちも、好きな場所で好きなことを見つけてやりたいことを見つけた結果、魅力的な人になったんです。」
「コロナ禍で希望も見えない、その中にも一筋の光となるプラスの話題を提供したい。この本は、こんな僕たちにもできたのだから皆さんにもできるはず、という想いを込めたエール本なんです。」
現在なごや魅力会の代表を務める古田憲司さんも次のように語ってくれました。
「私たちのコミュニティに集まってくる魅力的な人たちにフォーカスし、形にしたいと思いました。境遇も性別も年齢もバラバラな中で、何か共通している部分もあるのではないかと感じたのです。ここに登場するそれぞれが、自分自身で納得できるライフスタイルを切り開いています。好きな場所で生きていることはステキなことです。それを一冊にまとめることで、現状を変えたいと思っている方に届けたい。この本が変えるきっかけになれば嬉しいです。」
なるほど。
登場する11人の人生観は様々であり、必ずしもビッグな夢や大成功を語るわけではありません。このナチュラルで隣りの席にいそうなステキな人たちは、読み手の肩の力をいい具合に抜いてくれます。
隣りのあの人は何に幸せを感じているか、どんな挫折を経験しそこで何を学んだか、すぐ隣りから膝を突き合わせて語りかけてくるような安心感があり、身近に広がる可能性を感じさせてくれます。
なんとなく無力感に苛まれながら居場所を見つけられずにいる人にとっても、この本は好きな場所で生きていく自信と勇気を与えてくれる良書です。
前述したように、著者である11人はなごや魅力会のコアメンバーです。
現在50人以上へと成長したこの交流会は、2ヶ月に1度リアルで集まり親睦を深めています。SHINGO.Tさんによると、なごや魅力会の目標の一つは、世の中を魅力的にすることにあると言います。
「どんな人に魅力を感じますか?と質問すると、一人一人全然違う答えが返ってくるんですよ。100人いたら100人の個性があって、尊敬する人も感じる魅力も人によってまるで違う。魅力という言葉は抽象的で、自分磨きにゴールはありません。この向上心を持って集まってくるコミュニティが、私たちのなごや魅力会です。」
「すでに魅力的な人も、まだまだ魅力的でないと感じている人も、自己研鑽し、さらにレベルアップすることでより魅力的になっていく。だから魅力会では、お互いの魅力を上げる方法も議論しています。魅力的な人が増えれば世の中も魅力的になる。名古屋の街も魅力的になる。もちろん名古屋に限らず地域活性化、地方創生のロールモデルになると思っています。」
「好きな場所で生きていく」を手に取ったことで、私は自分の居場所と魅力という言葉について日々思いを巡らせることとなりました。
こんなに魅力という言葉を何度も書いたことは過去にありません。
もしあなたが自分に自信を持てずにいるなら、ぜひこの本を手に取ってみてください。
あなたの琴線に触れるエピソードが見つかるかもしれません。
もし自分の現状に満足できていないなら、やはりこの本を手に取ってほしいと思います。さらなる勇気が湧いてくるはずです。
なごや魅力会について
なごや魅力会公式サイト:https://miryokukainagoya.wixsite.com/special
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